新しくなった長野駅の新幹線改札口前にある「長野市観光情報センター」。その一角にある展示ケースを清泉女学院大学の学生がプロデュースするプロジェクトが発足してから、早くも半年が経ちました。
【前回記事】
「産学連携 展示プロデュース①~スペインの春~」
春の展示から夏の展示へ。自分たちにしか出せないイメージを形にするべく、打ち合わせにも熱が入ります。前回に引き続き、アドイシグロも彼女たちの想いを全力で形にさせて頂きました。
涼やかに、華やかに
2回目となる夏の展示。テーマは「夏の花見」です。
大きな白いザクロの木は、夏の展示でもそのままの形・配置で使用されました。不変の存在として、年間通して展示されるそうです。背景には聖母マリアの象徴である「海の星」こと六芒星を配置。色は水を表現するために涼やかな青色を採用しました。春の展示で青い鳥だったアクリル製の中吊りは、水中を優雅に泳ぐソードテールという魚へと姿を変えました。この魚は別名「泳ぐ宝石」とも言われているそうです。青の空間に浮かぶ赤い色が、はっとするほど美しいコントラストを演出しています。ガラス面に貼られた蓮の花は、テーマである「夏の花見」からの連想。春の展示から一転、鮮やかな色使いで夏の到来を告げています。「清らかな心」という花言葉からも、清泉女学院大学の理念を彷彿とさせます。
ガラスを水面に見立て、水中を上から覗き込んだような夏の展示。華やかなのに、どこか静かで凛とした雰囲気を漂わせています。
共に造っているからこそ
清泉女学院大学で学ぶ数人の有志によってデザイン・運営されているこの展示。
今回も、学生の皆さんに現場での施工をお手伝いして頂きました。その際、少しずつ出来ていく展示を見ながら「ここはこうして正解だったね」「ここ、次はこうしよう」等と話し合う学生の皆さんの姿がありました。
実は、背景・中吊り・ガラス面のどれか1つを1人が担当し、各々バラバラでデザインを考えているのだそうです。
出来たパーツを皆で持ち寄り、組み合わせ、その過程で生まれた新しいアイデアを加えながら、何度も微調整を繰り返していく。ただつぎはぎするのではなく、全てのパーツが展示ケースの中で馴染んで繋がるように。複数人で1つの物を作っているからこそ生まれる作業ですが、そこからは1人では考えもつかない程、広く深い世界が生まれてくるのだと思います。
春・夏の展示で得た経験と教訓もしっかり取り込まれた、人々の視線を釘づけにする秋の展示が楽しみです。
おわりに
年間を通して4回変わる展示も、これで半分の施工が完了しました。残り2回の展示がどう変化していくのか、今からわくわくします。
聞けば「秋はイメージできる要素が多くて迷ってしまう」との事ですが、きっと素敵な展示が仕上がってくることでしょう。
アドイシグロも施工面から全力でバックアップいたします!
学生の皆さん、山貝先生、春に引き続き夏も取材させて頂き、本当にありがとうございました。秋と冬もよろしくお願い致します。
そして清泉女学院大学様、今後とも何卒よろしくお願い致します!
執筆:小林
今回ご紹介させていただいたお客様
清泉女学院大学 様
長野県長野市に本部を置く私立女子大学。
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