
看板屋アドイシグロには
「長野ビンテージビルプロジェクト」という部門があります。
町と人無くして看板無し。看板づくりで培ったノウハウと発想力を活かして建物空間をリノベーションし、より永く人に愛され続ける「ビンテージビル」を創出していくプロジェクトです。
10月から始まった、afc様のオフィスリノベーション。
看板の仕事と並走しながらコツコツと作り続け、ようやく完成を迎えました。
大まかな部分については「前回のレポート」をご覧いただくと分かりやすいですが、今回は少し構想段階のお話も交えながら補足レポートします。

内装を構成するにあたり、afc様から頂いたポイントを押さえつつ、まずはやや突拍子もないアイディアを盛り込み、提案させていただきました。
オフィスワークでは運動量が減ると思い、建物の構造体であるH鋼を利用した「うんてい」があったりしますね。
また、OAフロア(床を持ち上げることで配線を床下に納めるフロア設計)導入をご希望されていたため、使用頻度の高い部分にはOAフロアを、頻度が低い部分にはウッドデッキのような柔らかい印象の部分を加える案もありました。

様々な案はありましたが、初期の頃にイメージしていた部屋のエリア分けはほぼそのまま採用していただくことができました。

カウンターで仕事ができるようコンセントもあります


実際の人の動きもイメージしながら、afc様のパフォーマンスが上がり、使いやすい配置やサイズ感を探ります。


こちらにも看板屋さんのスキルが活きています。

中央に立っているH鋼が難関でした。構造部分の為撤去はできませんが、最終的に一番接客対応の多い方が使いやすいスペースを作りました。下記、写真中央の棚も社内加工です。

色の変化で奥行を出しています

デスクの脚は社内制作の特注品。

ペーパーレス化、固定デスクを持たないフリーアドレス化を促進するにあたり、個人の資料やノートPCを収納する造作棚も設置。各スペースにはコンセントがあるため帰社時には充電していくことができます。壁はホワイトボード仕様の壁紙を使い、アイディア出しや連絡に使ったり、プロジェクターでプレゼン、といった使い方もできます。



全体的に企業カラーの青を使った空間が多く、これは濃い色を奥に使うことで空間の広がりを感じさせる狙いもあります。また、空間設計にあたり社員さんにはアンケートも取らせていただきました。ペーパーレス化は今すぐにはできないながらも、将来的には移行できそうな感触がありました。(※アンケートによりトップのボトムで考えにギャップがある点も分かります。様々な場面で取捨選択をしながらの設計でした。)将来を見据え、個性と柔軟性を持ちつつ永く使い続けられるような空間になったのではないかと思います。

提案がそのまま採用されました♪
問合せから完成に至るまでにコロナやウッドショックもあり双方にとってもたくさんの壁を乗り越えてのリノベーションでした。
予算の問題以上に、やはり使う人達がなるべく使いやすい空間を心掛けました。その上でアドイシグロらしい「スパイス」を加えつつ、個性的な空間を提案できたと思います。
リノベーションの一部は「開けてみないと分からない」という部分もあります。そんな時すぐに対応できるのは看板屋さんとして培ってきた、様々な素材に対応するものづくり力なのではないかと、施工しながら思いました。
「空間をリニューアルしたい!」
「個性的な空間を作ってほしい!」
「いっしょに空間づくりをしてみたい!」
といった、普通のリフォーム業者や工務店ではできない体験をご希望の方はぜひ一度ご相談ください。
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